プロジェクト
保険×ITのプロの手で開発する情報システム、価値あるソリューションを実現するプロジェクトの一例をご紹介します。
PlanDoプロジェクト
保険の募集活動で使用される情報端末「PlanDo」。お客さまアドバイザーの声を反映し、利便性と品質、営業効率の向上に貢献します。
情報端末 PlanDo
情報端末「PlanDo」の機能は、これまでも使いやすさ・拡張性・発展性に優れていましたが、2018年に機能を刷新し、Apple「iPad」を採用しました。
営業部門のオーダーに応えるだけでなく、活動の最前線の声をいかに反映できるかが大きなテーマとなり、高度なコンサルティングセールスの実践に寄与しつつ、お客さまの利便性向上及び事務効率・事務品質の向上を図れるものとなっています。
また、モバイル利用による多様で柔軟な働き方の推進と営業効率の向上にも貢献しています。
PlanDoの機能(一例)
携帯性
社内の全拠点に配備した無線アクセスポイントによるWi-Fi通信、事務所外ではモバイル通信でセンターサーバと通信することにより、あらゆる場面で全ての機能を利用できるようにしました。また、「iPad」を採用することで、重量面も半減し、さらに携帯性を高めています。
提案力
公的保障金額に基づく資産形成や必要保障額を試算する「ライフコンパス」。家族構成や収入などの変動要素を入力すると瞬時に計算・ビジュアル化して、リアルタイムなコンサルティング提案を実現しています。
情報提供力
事務所内外でお客さまの契約内容を迅速に照会できるほか、インターネットの活用により各種有益な情報提供やニーズ喚起資料をペーパーレスで提供できるようになりました。
新契約手続のペーパーレス化
新契約のお申込み手続きをペーパーレスで行うように一新。医的専門用語などを分かりやすく表示するガイダンス機能も充実させ、また、多岐にわたる入力・確認項目を漏らさないように工夫されたインターフェースにより、手続きの簡素化を図りました。
健康診断結果通知書等のカメラ撮影機能の導入
契約のお申込み手続きにおいて、医的診査の代用として、健康診断通知書等をお客さまから提供いただく場合、その場でカメラ撮影して本社査定部門にデータ送信できるようにしました。これにより、お客さまのセンシティブな情報の漏えいリスクを軽減し、ご契約成立までの日数も短縮しました。
新契約手続きにワークフローシステムを導入
新契約の引き受け可否を査定するためのワークフローシステムを導入。新情報端末からの申込・告知内容やカメラ撮影した健康診断結果等をもとに査定を行えるようにし、査定の迅速化を図るとともに、お客さまの個人情報に対するセキュリティを一段と強化しました。
セキュリティの強化
指紋認証やパスコードによる端末ロックシステムに加え、ID・ログインパスワードによるアクセス制御、さらに紛失・盗難時の対応として、遠隔操作により端末を初期化する機能も搭載し、一段と強固なセキュリティを実現しています。
また、お客さま情報を端末に搭載せず、センターサーバに格納して端末に表示することで、個人情報の漏えいリスクを大幅に軽減しました。
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給付金ワークフローシステム
プロジェクト
お客さまのご要望に迅速かつ的確にお応えするため、給付金のご請求・お支払いのワークフローをシステム化しサービスの効率化を実現しました。
システム開発の背景と目的
保険金・給付金の確かなお支払いを通じてお客さまに安心と保障を提供するため、フコク生命はさまざまな対策を講じて改善を図ってきました。しかし、個人のスキルに依存した査定方法では、そのレベルの維持が困難であるといった課題がありました。
こうした課題を解消すべく、請求書類イメージを遷移させるワークフローシステムを導入し、個人のスキルやノウハウに頼らない事務システムの構築を図ることとなり、FISがその開発依頼を受けることになりました。
システムの概要
給付金ワークフローシステムは、従来"紙ベース"で処理してきた請求書類を"イメージ化"して画像に取り込み事務プロセスを自動化することによって、迅速かつ正確な事務処理を実現するものです。
お客さまから提出いただいた給付金請求書類は、全国の支社からOCR(注1)を使用してイメージデータに変換し本社サーバに伝送されます。用途ごとに振り分けた請求書類データや書類イメージを基に、支払査定担当者が査定処理を行っていきます。査定処理を速やかに行った後、お客さま指定の口座に給付金が振り込まれ、合わせて請求の漏れがないかご案内を出状する処理を行います。
(注1)OCR【Optical Character Reader】…印刷物の文字やイメージをスキャナより光学的に読み取り、データ化する装置
システム開発の特長、独自性
このシステムの特長は、ユーザ主体のシステム開発であることです。ユーザであるフコク生命保険金部のエキスパートとFISのSEの協力体制のもとに開発が進められました。現場を熟知したユーザのさまざまなノウハウがきめ細かく投入されており、 ユーザオリエンテッドの意識が色濃く反映されています。
その結果ユーザの使い勝手や満足度を徹底して追求したシステムが実現。それは、ユーザの先にいるお客さまの満足度向上に直結するものといえます。
成果と今後の課題
給付金ワークフローシステムは2011年1月から稼働し、給付金支払いで請求から支払まで平均1日の短縮が図れるなど、スピードアップを実現しました。こうした成果に加えて、フコク生命にとって事務処理のペーパーレス化という点からも"画期的なシステム"という高い評価も受けています。
今後も、ヒューマンエラーの是正、工程の一層の機械化や工程毎の性能向上に向けた取り組みなどを通じて、給付金ワークフローシステムは進化を続けていきます。
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「未来のとびら」システム開発
プロジェクト
フコク生命の画期的商品「未来のとびら」。
その市場投入に不可欠な新システム、過去最大規模のプロジェクトを紹介します。
システム開発の背景
フコク生命が2013年4月に発売した新しい保険商品「未来のとびら」は、これまでの保険の枠組みを超えた画期的な商品です。従来、保険商品はベース部分となる主契約(死亡保障)に特約(介護保障、障害保障等)を付加する形で提供されていました。しかし「未来のとびら」はベースである主契約をなくし、お客さまがライフスタイルに合わせて必要な保障を選ぶことができる体系としたのです。「未来のとびら」は現行商品に代わる大型の主力商品という位置づけであり、それに伴う新たなシステムがFISに要請されたのです。
システムの特徴
当初、フコク生命は2012年4月の発売を目指していました(東日本大震災対応による開発中断等で、発売は約1年延期)。開発期間は1年5ヶ月という短期間、さらに低コスト開発が要請されました。そのため、新商品専用のシステムを構築するのではなく、現在稼働中のシステムを流用する形をとりました。現行の機能はそのままにして、「未来のとびら」の機能を盛り込むというものです。10,000本にのぼるプログラムの20%を修正、既存システムの安定稼動を維持しつつ、開発を円滑に進めるのが最大のテーマでした。また、保険契約を管理するデータベース上の主契約を空にした点もシステムの特徴の一つです。従来は主契約ありきでシステムを構築してきたので、主契約の保障がない保険であることを、お客さまに理解していただくための仕組み作りにも注力しました。
システムの開発規模
今回のシステム開発はFISにとって規模が大きな部類に入るものでした。開発期間は2年5ヶ月、開発工数は2千数百人月(1人月=1人が1ヶ月に行うことのできる作業量)、対応プログラム本数は2,000本に及びました。通常の新商品開発は、開発期間が4~6ヶ月、開発工数が100~150人月であることを踏まえれば、今回のプロジェクトがいかに大規模なものであったか、理解していただけると思います。
システム開発の具体例
保険商品のシステムは、契約から維持・管理、保全、営業職員の管理、保険数理に基づく保険料レート作成や決算まで複雑多岐にわたります。それは業務の効率化・合理化に寄与するだけでなく、お客さまに最適なサービスを提供するために必要不可欠のものです。今回のプロジェクトでも多彩な開発が推進されました。例えば、新契約申込書サイズ変更です。従来はB4サイズで持ち運びが不便でしたが、これをA4サイズに変更。また、これまで商品販売は主契約+特約のパターン販売でしたが、商品の組合せが自由となる新機能を開発しました。1000帳票の約半分を改訂し、より見やすく取り扱いやすくしたことも、大きな開発要件の一つでした。
システムのリリース
「未来のとびら」発売と同時に、システムは稼働を開始しました。十分なテストを重ねているとはいえ、最も懸念されたのは本番移行(リリース)後に大きな障害が発生しないかどうかでした。システムは稼働後、現在に至るまで安定稼働を継続しており、新商品の販売を力強く支えています。今後、お客さまの声をはじめ、販売を担当する営業職員の声等を反映させることで、さらに質の高いシステムへと進化させていく考えです。今回のシステム開発はFISにとって総合的な開発力を問われるプロジェクトであり、システム開発企業としてのFISの保険業務知識とITスキルに加え、マネジメント力のレベルの高さを十分に発揮したプロジェクトでした。
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主な開発実績
2002年 |
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2003年 |
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2004年 |
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2006年 |
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2009年 |
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2010年 |
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2011年 |
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2013年 |
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2014年 |
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2015年 |
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2016年 |
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2018年 |
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2019年 |
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2020年 |
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2021年 |
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2022年 |
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